株式投資を始めたいけど、なんだか難しそう・・・
株式投資は決して難しいものではないですよ。
基礎知識を身につければ、資産を増やす頼もしい味方です。
覚えることがたくさんあるんですよね?
平気かなぁ?
確かに全てのノウハウを学ぶとキリがありません。
今回は初心者に知ってほしいことや、知っているようで理解できていないことを、ポイントを絞って説明します。
記事を読み終われば、株式投資の基礎知識が正しく身についているはずです!
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株式投資の基礎知識
そもそも株って何だろう?
そもそも株とは何か?から知っていきましょう。
株とは、会社が事業資金を調達するために発行する証券のことです。
会社を運営するには、資金が必要になりますが、最初から多くの資金を持っている会社ばかりではありません。
そこで、不特定多数の方に出資してもらい、不足した資金を調達します。
その際、会社は出資してもらった証拠として株を発行します。
株を持っている人は株主と呼ばれ、会社が得た利益を分配される権利や、会社の運営方針を決定するための議決権を持ちます。
つまり、株式会社は会長や社長のものではなく、株主のものということです。
株価はどうやって決まるのか?
カンタンに言うと、買いたい人が多いと株価が上がり、売りたい人が多いと株価が下がります。
例えば、さんまの漁獲量が多い年は価格が安くなり、反対に少なければ価格は高くなります。
さんまが1尾200円で店頭に出ていて、客が200円で買えば売買成立です。
もし、200円で売れない場合、店側はさんまの価格を下げて買ってもらえるようにします。
株価も同様に、需要と供給のバランスによって値段が決まります。
また、株価は投資家の心理によっても変動します。
栄養価が高く味の良いさんまであるなどの「良い材料」があれば買いたい人が増え値段も上がります。
買いたい人の方が多いことを、「買い気配」といいます。
反対に、病気になったさんまが混ざっているなどの「悪い材料」が出ると買う人は減り値段が下がります。
買いたい人の方が少ない状態を「売り気配」といいます。
株価が上昇し、「もう株価は上がりきっただろう」と利益確定のために売る人が増えれば、株価は反落し下がります。
反対に、株価が下がり、「もう株価は下がりきっただろう」と安く買いたい人が増えれば、株価は上昇を始めます。
こうした、他の投資家のさまざまな心理や思惑により、株価は変動を繰り返します。
株式市場の仕組み
「株式市場」は「証券取引所」が運営しており、「証券会社」を仲介し売買を行います。
「証券会社」への注文が、「証券取引所」に集約され売買が成立していきます。
証券取引所は国内では、「東京」、「名古屋」、「福岡」、「札幌」の4か所にあります。
取引量が最も多いのは、東京にある「東京証券取引所(東証)」で、売買代金の約90%を占めています。
証券取引所では、上場基準の異なる複数の市場を設けており、東証では「第一部」、「第二部」、「ジャスダック」、「マザーズ」の4つを運営しています。
証券会社は、投資家の注文を元に売買を成立させます。
会社の規模は様々で、取引の手数料も会社により異なり、中でも、ネット証券は手数料が安い傾向があります。
株式投資の流れ
証券会社で口座を開設
株式投資を行うには、証券会社を仲介して売買しなければならないので、口座開設は必須です。
インターネット経由で口座開設できる証券会社も増えています。
- 証券会社のサイトにアクセス。
- 手順に従い、口座開設の手続きを進める。
- 口座開設メール(もしくは書類)が送られてきたら記入し、マイナンバーと本人確認書類などを提出する。
- 口座開設完了となり、ログインIDとパスワードが届く。
- 口座へ入金し、取引スタート。
口座開設には「マイナンバー」提出が必須です。
購入をしたい株式(銘柄)を決める
株式投資では、取引をする銘柄を選ぶことはかなり重要です。
「成長性が見込める会社」や「業績のよい会社」の株を安く買うことが基本です。
普段の買い物と同様に、いいものを安く買うことと、株価が上がる前に仕込むことが大事な要素になります。
買い注文をする
購入したい銘柄を注文します。
買いたい値段と欲しい株数を注文する「指値注文」と、注文時の値段で欲しい株数を注文する「成行注文」のどちらかで注文をします。
注文が成立
注文の条件が合えば売買成立となります。
指値注文の場合、なかなか希望する値段にならずに売買が成立しないこともあります。
儲けが出た株式(銘柄)を売却する
購入した株式が値上がりしたら、売却し利益に変えます。
買い注文とは反対に、売りたい値段と欲しい株数を注文する「指値注文」と、注文時の値段で売りたい株数を注文する「成行注文」のどちらかで注文をします。
「まだ上がるだろう」と欲を出しすぎると、急に下がり売り時を逃すこともあります。
これは、他の投資家の利益確定のための売りが、大量に出たことによる下落です。
株式投資での儲けとなる3つの「リターン」
株式投資で得られるものは、「売却益」、「配当金」、「株主優待」の3つのリターンになります。
リターンとは、「投資資金に対して得ることができる報酬や対価」のことです。
売却益(キャピタルゲイン)
売却益(キャピタルゲイン)は、株式を買った値段よりも高い値段で売った際の利益のことです。
株式投資に詳しくない人や初心者が、株での儲けと言われてイメージするのは、この売却益ではないでしょうか。
配当金(インカムゲイン)
配当金(インカムゲイン)は、会社が挙げた利益の一部を株主へ還元したものを配当金といいます。
配当金は会社ごとに金額と時期などが異なります。
1株10円の配当では、100株保有していると1000円の配当金がもらえることになります。
配当金は、保有株数と配当金が比例するので、多くの株式を保有していれば、それだけ多くの配当金が還元されることになります。
会社の業績により、配当額が増えたり減ったりします。
株主優待
株主優待は、売却益と配当金は現金になりますが、株主優待は各会社によってさまざまな内容になっています。
株主優待は、自社の商品や、サービスの利用券や優待券などになります。
飲食店やデパートなどでは、食事券や商品券などもあります。
株主優待は受けるために、以下の条件があります。
- 株主優待制度を実施しているか。
- 株主優待制度を受けるための必要株数を保有しているか。
- 権利確定日に必要株数を保有していること。
株主優待を目的に、株式投資を始める方も多くいます。
証券口座と取引ツール
証券会社の選び方
証券会社を選ぶポイントは、以下の内容などを元に決めます。
- 手数料の安さ:手数料は証券会社によって、月額制であったり取引ごとでかかったりと発生のしかたについても異なる。一般的にネット証券は、手数料が安く設定されている。
- 提供される情報:会社業績の推移やレポート、ニュースなどの様々な情報を提供している証券会社がオススメ。
- PCツールやアプリ:情報の見やすさや、使いやすさなどが優れているトレードツールを各証券会社とも用意している。
板情報の見方
株式の注文画面で、「板情報(気配情報)」を確認することができます。
板情報から、「どの株価」で「どれだけの注文」がされているのかが把握できます。
板情報は3列で表示され、中央に株価があり、左の列に売数量、右の列に買数量が並びます。
図①では、売り注文が1000円で1000株、1001円で2000株入っています。
買い注文は999円で1000株、998円で2000株入っていることがわかります。
ここへ私が999円で100株の買い注文を入れると、図②のようになります。
999円での買い注文が1100株となり、私の注文は行列の最後尾に入ったことになります。
注文した順番に売買が成立するので、先に入っていた1000株の注文が成立しないと私まで順番が回ってこないことになります。
買いと売りのどちらが優勢か?
板情報では買いたい人「買い方」と、売りたい人「売り方」のどちらが優勢なのかが注文量からわかるので、どう変動するのかを予想できます。
「買い方が多ければ株価は上がる」、「売り方が多ければ株価は下がる」というのが株価変動の基本です。
二つの注意点
また注意しなければならない点が、二つあります。
一つ目は、取引時間外の表示は取引終了時点の情報のため、翌営業日の予想がしにくく難しいことです。
二つ目は、成行注文は表示されないので、大量の成行注文が入った場合、大きく変動してしまいます。
これが売り注文であった場合、暴落となるわけです。
特別な表示「特」と「S」
買いと売りのどちらかの注文が圧倒的に多い場合、「特別気配」となり「特」と表示されます。
値幅制限限界まで買われる「ストップ高」や値幅制限限界まで売られた「ストップ安」では、「S」と表示されます。
「特」や「S」が表示されたら、判断が難しくなるため初心者は積極的な取引は控えましょう。
おすすめの証券会社
SBI証券
「SBI証券」の手数料プランは、1注文ごとに手数料がかかるプランと月の約定代金合計に応じて手数料が変わる月額制の2つのスタイルから選べます。
自分の取引スタイルに合わせて選ぶことができるのは、嬉しいポイントです。
また、入金と出金の手数料も無料なので、安心して利用ができます。
ネット証券業界の中で最大手なので、商品やサービスにおいてトップレベルです。
SBI証券で口座開設(無料)/国内株式個人取引シェアNo.1
DMM.com証券(DMM株)
「DMM.com証券」の手数料プランは、1注文ごとに手数料がかかるプランのみとなっており、他の証券会社と比較しても、最安値水準の手数料となっています。
売買の頻度が高い場合などは、手数料の安さは大きなメリットです。
また、入金と出金の手数料も無料なので、かかる費用を節約しながら、安心して利用できます。
SBIネオモバイル証券
「SBIネオモバイル証券」の手数料は月額制となっており、月の約定代金合計に応じて手数料が変わります。
そのため、注文ごとの手数料は無料となっています。
月の約定代金合計が50万円までは、月額220円の手数料で何度でも取引ができます。
また、入金と出金の手数料も無料となっています。
SBIネオモバイル証券では、「単元未満株取引」という1株~99株での取引が可能となっています。
株価の高い銘柄でも取引が行えるのは、資金を多く持たない利用者にとって大きなメリットです。
株式の分析方法
ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析とは、会社の財務状況や業績などを元に、「会社の価値」、「市場価格の妥当性」を分析する手法のことです。
つまり「会社の価値から株価を決め、現在の株価が割安ならば購入し、株価が上がるのを待つ」という流れになります。
ファンダメンタル分析は、分析の結果が現れるまで時間がかかる傾向があり、中期運用や長期運用に向いています。
1株当たり純利益「EPS」とは?
「EPS(Earnings Per Share)」は「1株当たり純利益」のことで、会社の1株に対して当期純利益がいくらであるかをあらわす指標です。
EPSの計算方法は以下のようにします。
EPS(円)=当期純利益÷発行済株式総数
EPSは、会社が1年間にあげた利益を発行済株式総数で割ることで求められます。
例えば、1000万円の利益をあげ、1万株発行している会社では、EPSは1000円(1000万円÷1万株)となります。
EPSは、会社の規模に関係がなく利益の大きさをあらわし、値が大きいほど良いとされます。
当期のEPSと前期以前のEPSを比較することで、会社の収益性や成長性が判断できます。
また、他社とEPSを比較することで、会社規模の影響を無視した収益性のみでの分析も可能なため、銘柄の比較にもよく使われます。
EPSが上がると株価も上がり、EPSが下がると株価も下がります。
株価収益率「PER」とは?
「PER(Price Earnings Ratio)」は「株価収益率」のことで、会社の利益に比べて、今の株価が割安かをあらわす指標です。
EPRの計算は以下のようにします。
PER(倍)=株価÷EPS(円)
PERは今の株価をEPS(1株当たり純利益)で割ることで求められます。
例えば、今の株価が2000円で、EPS100円の会社では、PERは20倍(2000円÷100円)となります。
つまり、PERは今の株価が1株当たり純利益の何倍かをあらわしたものということです。
日本の上場企業では、PERはおよそ15倍程度が平均であるとされています。
PER15倍を基準として、15倍より高ければ割高、低ければ割安であると判断します。
もし、将来性が期待できそうな株式のPERが10倍であった場合は、買いのチャンスの可能性があります。
割安で購入し、株価が上昇した際に売却をすれば利益となります。
1株当たり純資産「BPS」とは?
「BPS(Book-value Per Share)」は、「1株当たり純資産」のことです。
EPSの計算方法は以下のようにします。
BPS(円)=純資産÷発行済株式総数
BPSは、会社の純資産(資産総額-負債総額)を発行済株式総数で割ることで求められます。
例えば、資産が10億円、負債が1億円、発行済み株式数が100万株の会社の場合は、800円((10億円-2億円)÷100万株)となります。
BPSは、1株をどれだけの資金力で支えているのかをあらわし、値が大きいほど良いとされます。
そのため、急激な相場の変動や原価上昇による業績の一時的な不振などが起こった場合でも、BPSが大きければ株価が急激に下落するような影響を受けにくいと判断できます。
反対にBPSが小さい場合は、会社が安定していないと疑うことができます。
BPSは今期の純資産から求めるのではなく、過去の決算から求めるので、今期に大きな赤字が計上される場合はBPSの高さに対して、実際の資本力が少なくなることもあります。
株価純資産倍率「PBR」とは?
「PBR(Price Book-value Ratio)」は「株価純資産倍率」のことで、今の株価が会社の資産価値に対して割高か割安かをあらわす指標です。
EBRの計算は以下のようにします。
PBR(倍)=株価÷BPS(円)
PBRは今の株価をBPS(1株当たり純資産)で割ることで求められます。
例えば、今の株価が200円で、BPS100円の会社では、PBRは2倍(200円÷100円)となります。
つまり、PBRは今の株価が1株当たり純資産の何倍かをあらわしたものということです。
通常であれば、会社の価値は純資産以上となるはずで、株価は1純資産以上(PBR1倍以上)となるはずです。
ですが、実際にはPBR1倍以下の会社もあります。
これは以下の理由が考えられます。
- 単純に赤字転落した会社
- 現在は赤字ではないが将来性がない会社
- 優良な会社だが何らかの理由で一時的に大きく株価が下がっている。
この中で3つ目の優良な会社だが何らかの理由で一時的に大きく株価が下がっている場合は、買いのチャンスの可能性があります。
理由は、一時的に調子が落ちていたり、株式全体の暴落につられて下がったりしている場合は、まともな株価まで戻ることが期待できるからです。
手法としてPBR1倍を「底値のメド」として活用する方法もあります。
優良企業で注目度の高い銘柄では、PBR1倍を底値と捉え株式を購入する投資家が多くなります。
そのためPBR1倍あたりで購入をすることで、株価の上昇が期待できます。
「会社業績」の読み方
会社業績は「会社四季報」から読んでいきます。
業績
決算の種別と次期です。
「連」は連結決算で子会社を含めたグループでの決算、「単」は単体決算でその会社のみでの決算(子会社がない場合は単体決算しかありません。)、「中」は中間決算で6カ月間の業績。
売上高
会社が商品やサービスを提供し得た収入の合計金額。
営業利益
本業から得られた利益。(営業利益=売上高-経費)。
経常利益
本業を含めた活動から得られた利益。営業利益へ、本業以外での損益を加減して計算される。
純利益
経常利益から特別損益を加減し、さらに税金を差し引きして残った利益のこと。
税引き後後利益、当期純利益、利益と言われることもある。
純利益は株主のものであり、これを発行済み株式数で割ったものが「EPS(1株当たり純利益)」です。
「危険銘柄」の読み方
株価が大きく下がったり、倒産リスクがあったりする会社の株式を買わないことが重要です。
借金が多すぎる
借金がすべて悪ではないが、ビジネス拡大で借金をしたが結果がついてこないこともあります。
借金が多すぎないかは、「自己資本比率」で確認ができ、会社の総資産のうち負債以外の割合がわかる指標です。
自己資本比率が高いほど安全性が高くなり、一般的に、50%以上で安全性が高いと言えます。
現金の流れが悪い。
「営業キャッシュフロー」で現金の流れがわかります。
営業キャッシュフローが2億円の黒字の場合、本業により現金が2億円増えたということです。
営業キャッシュフローは黒字であることがもちろん良いですが、納品と支払いの時期がずれることもあるので、一定の時期に限り赤字になったからといって、即危険であるとはなりません。
ただし、赤字が大きすぎたり、何年も赤字がが続いていたりしていれば、資金の流れに異常がある可能性が高いです。
営業キャッシュフローの赤字が続き、粉飾決算や黒字倒産などにつながっていきます。
テクニカル分析
テクニカル分析とは、株価の変動の予測を「データ」や「経験」などを元に分析する手法のことです。
テクニカル分析は、分析の結果が現れるのが早い傾向があり、短期運用をする際に向いています。
「株価チャート」の読み方
株価チャートは、「ローソク足」、「出来高棒グラフ」、「移動平均線」の3つのパーツで構成されています。
各パーツを単独で読むのではなく、複合的に分析することで精度の高い予想が立てられます。
「ローソク足」の読み方
ローソク足は、株価の動きをあらわしています。
ローソクの形をしており、胴体部分と上下の線(上ヒゲと下ヒゲ)でできています。
上ヒゲは高値、下ヒゲは安値をあらわします。
胴体部分は、白色と黒色があり、白色のローソク足は「陽線」と言い、胴体の下辺は最初についた値段「始値(はじめね)」、上辺は最後の値段「終値(おわりね)」をあらわします。
黒色のローソク足は「陰線」と言い、胴体の上辺が「始値」、下辺が「終値」になります。
このローソク足が、期間ごとに並べられ変動をあらわしたものがローソク足チャートです。
チャートは1日の値動きをあらわす「日足(ひあし)」、1週間の値動きをあらわす「週足(しゅうあし)」、1カ月の値動きをあらわす「月足(つきあし)」などがあります。
長期間の変動を見たい場合は月足、短期間の変動を見たい場合は日足というように使い分けます。
「出来高」の読み方
出来高は、どれだけ売買がされたのかをあらわします。
買い方と売り方から多くの売買が行われたら、行われた分だけ出来高の棒グラフも高くなります。
つまり、出来高は投資家からの注目度や人気の高さをあらわしています。
出来高だけでは売買の判断はできないので、株価とあわせて判断をします。
例えば、人気がなく株価に動きがない銘柄で出来高が安値圏で急増した場合は、買いのサインです。
その会社に好材料が出て買いたい人が増えているからです。
反対に、株価が高値圏で出来高が急増した場合は、利益確定の売りが大量に出ている可能性があります。
「移動平均線」の読み方
移動平均線はチャート上に表示されている、折れ線グラフのことです。
移動平均線は過去の株価の終値を平均化し表示するので、市場の流れをつかむのに向いています。
表示の方法は、期間ごとに異なります。
- 日足チャート:5日、25日、75日。
- 週足チャート:13週、26週、52週。
- 月足チャート:12カ月、24カ月、60カ月。
「5日移動平均線」の場合、直近5営業日のデータを表示します。
移動平均線が右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下落トレンドだと判断ができます。
また、ローソク足との位置関係も重要となり、ローソク足が移動平均線より上にあれば強気トレンドです。
ローソク足が移動平均線より下になれば売却を検討します。
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスは下がっている株価が、上昇に向かう途中であらわれます。
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ超えるポイントのことで、買いサインと考えられています。
デッドクロス
デッドクロスは上がっている株価が、下落に向かう途中であらわれます。
短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へ超えるポイントのことで、売りサインと考えられています。
「ダブルボトム」「ダブルトップ」とは?
ダブルボトムとダブルトップは、株価のトレンドが転換する際の代表的なサインです。
ダブルボトム
ダブルボトムは相場の底が2つあるチャートの形です。
株価が大きく下落した後に上昇し、再び前回下落した株価あたりまで下落し、上昇に転じたチャートでアルファベットの「W」のような形になります。
ダブルボトムがあらわれると、上昇トレンドに入る可能性が高いと考えられます。
注意点は、1つ目の底の後の高値であるネックラインを超えたらダブルボトムが完成するという点です。
上昇の目安の一つとして、2番目の底とネックラインの長さと同じ長さを目標値として設定する手法があります。
ダブルトップ
ダブルトップはダブルボトムの反対です。
相場の天井が2つあるチャートの形です。
株価が大きく上昇した後に下落し、再び前回上昇したあたりまで上昇し、下落に転じたチャートでアルファベットの「M」のような形になります。
ダブルトップがあらわれると、下落トレンドに入る可能性が高いと考えられます。
注意点はダブルボトム同様に、ネックラインを超えてはじめて、ダブルトップが完成する点です。
目標値の設定に関しても同様です。
株式の売買
注文の種類
買いたい値段と欲しい株数を注文する「指値注文」と、注文時の値段で欲しい株数を注文する「成行注文」のどちらかで注文をします。
- 指値注文:値段を指定し注文。希望する株価にに達した時点で、自動的に取引
- 成行注文:値段を指定しない注文。注文時の株価で即取引が行われます。市場が開く前に成行注文をした場合は、市場が開いた時点で取引が行われます。
損失を小さくするリスク管理
投資限度額を決める
信用取引は避け、自己資金の範囲内での投資にすることが大事です。
予想のできない事故や災害などが起こる可能性があるためです。
また、1銘柄への限度額の設定も重要であり、1銘柄に全資金投入はリスクを分散できないことからやめましょう。
1銘柄への投資額は、自己資金の20%程度までがよいでしょう。
売却ルールを設定する
売却を行うルールをあらかじめ決めておきます。
なぜ、あらかじめ決めておくかというと、「また上がるはずだ」、「いずれ元に戻るだろう」と考えてしまい、取引に踏ん切りがつかなくなってしまうからです。
取引のタイミングを逃すと、大きな損失を出したり、利益を逃したりしてしまいます。
損切りをする時
- どの程度マイナスとなったら売却するかのボーダーを超えたら。
- 購入を決めた理由がなくなってしまう。(配当が減配されたり、株主優待が廃止になったりなど。)
利益確定をする時
- 成長の限界が見えた。
- PERが高くなりすぎたら。(PER30倍では利益2倍、PER50倍では利益3倍)
株主優待と配当
「株主優待」で選ぶ時のポイント
株主優待目的で選ぶ際に、知っておく情報は以下です。
- 株主優待で何がもらえるのか。
- 購入金額はいくら必要なのか。
- 配当はいくらもらえるのか。
- いつ購入すれば、株主優待や配当がもらえるのか。
- 優待利回りはどの程度か。
優待利回りの計算方法は以下です。
優待利回り(%)=株主優待の価値÷投資金額×100。
権利月最終日と権利落ち日
株主優待や配当をもらうためには、権利を得る必要があります。
権利とは、権利確定日に株主名簿に名前が載ることです。
株主名簿に名前が載るには、権利確定日より3営業日前に株式を購入しなければなりません。
この3営業日前の日を「権利月最終日」と言い、その翌日を「権利落ち日」と言います。
権利落ち日になれば、株主優待や配当がもらえることが確定しているので、株式を売却しても問題ありません。
31日が権利確定日の場合は、28日が権利月最終日、29日が権利落ち日となります。
「高配当」で選ぶ時のポイント
高配当の株式は、株式市場全体が下落しても株価が下がりにくい傾向にあるので、初心者にオススメと言えます。
高配当で銘柄を選ぶ際は、以下がポイントになります。
- 配当が安定して出ている:高配当株は長期保有者が多く株価も安定していることが多い。安定していれば配当狙いの投資家も離れにくくなり、株価への影響も少なくなる。
- 業績が安定している:業績に大幅な増減がなく、安定していれば配当も継続されやすくなります。
- 現金を十分に持っている:キャッシュフローの「現金及び現金同等物」の水準が過去の数値と比べて安定していれば、今後も配当が継続できるということにつながります。
株式投資の注意点
株式投資に関する「税金」
株式投資に関する税金は主に2つです。
売却益にかかる「譲渡益課税」、配当金にかかる「配当課税」です。
譲渡益課税も配当課税も、どちらも税率は所得税15.315%+住民税5%の20.315%で一律となっています。
税金の支払いは、「源泉徴収ありの特定口座」で取引をすれば、取引ごとに自動で税金が徴収されるので、確定申告の必要がありません。
特別な理由がない限り、「源泉徴収ありの特定口座」での取引がオススメです。
株式投資で損失が大きい時の税金対策
源泉徴収ありの特定口座で取引をすれば確定申告の必要がないと説明しましたが、これは利益を上げていた場合です。
損失が大きかった場合は、確定申告をすることで税金を一部取り戻すことができます。
損益通算
株式投資での利益と損失を相殺すること。
証券会社①で100万円の利益、証券会社②で100万円の損失が出た場合。
損益は相殺され0円ですが、証券会社①で特定口座で源泉徴収され約20万円は支払われています。
確定申告することでこの税金20万円が取り戻せることになります。
損失の繰越控除
売却損が出た場合、損失を3年間繰り越すことができ、3年間で出た利益と相殺ができる。
ポイントは以下の4つです。
- 損失の繰越は3年間。
- 繰越損失と利益を相殺。
- 損失は古い年次から相殺がされる。
- 相殺がされなくても損失は3年で消滅する。
損失が出た年度は、今後の利益を確保するためにも、確定申告をしておくとお得です。
初心者が陥りやすい失敗
「塩漬け株」になる
知識が不足している状態で、保有している銘柄がマイナスになると、対処を間違えることがあります。
株価が下がり、そのうち上昇するだろうと、そのまま保有をし続けることで、取り返しのつかない損失へとつながってしまうケースもよく聞きます。
予想に反して、株価が大きく下がった場合は、損失拡大を防ぐために「損切り」することも必要です。
売却ルールを設定の項目を参考に対策しましょう。
「追従」になる
信用取引は、自己資金の数倍(レバレッジ)の資金を借りて取引をすることです。
仮に2倍の資金量で取引する場合、利益も2倍ですが損失も2倍になります。
信用取引には、保証金制度があり、証券会社に預けている保証金が、損失により一定額以下になると不足分を入金しなければなりません。
これを「追証」といい、レバレッジを大きくし、追証になり資金が足りなくなる方も多くいます。
初心者は、信用取引はせず、自己資金内での投資にしましょう。
「単元未満株」で練習する
株式投資は、「単元」というまとまった株数でしか取引ができないようになっています。
多くの銘柄は1単元が100株となっており、株価が高い銘柄では多くの資金が必要となります。
証券会社によっては、1株~99株までの「単元未満株」でも取引ができるサービスを用意しています。
メリット
- 少ない資金で取引ができる。
- リスクを減らせる。
デメリット
- 指値注文ができない。
- 手数料が割高になる可能性がある。
- 取り扱いの無い証券会社がある。
単元未満株を利用し、少ない資金で練習するのもいいでしょう。
「投資」と「投機」
「投資」と「投機」は似ていますが、意味は全く違います。
投資:会社に対して行うのが投資。会社の将来性に期待し、資本を投じることです。
投機:株価に対して行うのが投機。その時点での株価で判断し安値で買い、高値で売るという、機をみて資本を投じることです。デイトレードが投機にあたります。
株式投資に対して、十分な知識や分析力が必要となるため、投資に比べて投機の方が難易度が高くなります。
まとめ
- 基礎知識を正しく身につければ、資産を増やすことが可能。
- 株式投資での儲けは3つ。「売却益」、「配当金」、「株主優待」
- ファンダメンタル分析とテクニカル分析を使いこなす。
- 株主優待、高配当狙いの売買は初心者にオススメ。
- 初心者は自己資金でのみ売買を行うようにする。信用取引厳禁!
記事を読んで、株式投資の基礎が学べたと思います。
最初から全部の指標を分析することは難しそうですが、絞って投資していくことはできそうです!
いきなり完璧に理解することはむずかしいものです。
できることを増やし、慣れていくことで身についていきます。
株式投資の知識が十分でなかった人は、今をもってゼロから始めるつもりでいきましょう!
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